自主防災組織(必要性と設立方法の解説)
自主防災組織とは
【自主防災組織とは】
地域の住民同士が話し合い、いざという時に避難の呼びかけ・誘導、救出・救助、初期消火、避難所の運営などを行うために自主的に結成された組織です。
構成としては、
1.自治会単位の組織
2.複数の自治会による連合組織
3.自治会と関連しない住民の組織
などの組み合わせがあります。
大竹市設立状況の要約
多くの方が被災した平成30年7月豪雨災害を分析した結果、避難行動を取るきっかけとして家族や顔見知りなどからの「避難の呼びかけ」が非常に有効であることが分かってきました。災害が迫る中で「呼びかけ」を行うには、組織的に活動できる自主防災組織の設立が不可欠です。
大規模災害における人命救助
大規模災害が発生したときには、行政の対応にも限界があり、救助活動など緊急を要するようなものについては、行政の対応を待っていては間に合わないケースが考えられ、このような場合には自主防災組織のような地域に密着した組織が非常に有効です。
阪神・淡路大震災での救助の実態は次のとおりですが、地域の人に救助された人や自力で助かった人が実に98%という結果を示しています。
家族、隣人など地域によるもの63%
自力によるもの 35%
救助隊など行政によるもの 2%
実際には、行政による救助はこれより多く行われていたようですが、時間が経過していたことにより助からないケースが多くあったようです。(瓦礫(がれき)の下敷きになった場合などは、最初の30分から1時間以内に助け出すことができるかどうかが非常に重要と言われています。)
【自主防災組織の活動】
自主防災組織といっても、特に構える必要はありません。できることから気負わずに取り組んでいくことが大切です。
また、自主防災組織ではなく、自治会の内部組織として取り組んでも構いません。大切なことは、「防災に取り組もう」という心構えです。
取り組む活動内容としては、次のようなものが挙げられます。
- 地区の危険個所の把握(独自のハザードマップ作成)
- 連絡網の作成
- 災害時要援護者(避難などが一人では困難な方)の把握
- 避難の呼びかけ体制づくり
- 避難、消火などの訓練
- 救命講習などの受講
危機管理課では、自主防災組織設立を希望される皆さんに設立支援を行っています。お気軽にご相談ください。
設立手順
【自治会の活動】
下記イメージ図(左側)に沿って実施してください。
【県・市による設立支援・講習会】
下記イメージ図(右側)に沿って実施します。
設立支援として、広島県と大竹市が2回程度の講習会を開催します。講師として、広島県が認定した自主防災アドバイザーを招きますが、費用は一切かかりませんのでご安心ください。
受講者は、自主防災組織設立時に組織の根幹となる自治会や連合会などの主要構成員の他、一般の住民の方がお子さん同伴で参加していただいて構いません。
新型コロナウイルス感染症対策のため、飛沫防止対策としてのアクリルパーテションや、十分な広さのある会場なども準備できますので、お気軽にご相談ください。
上記の手順のダウンロード(PDF:101.5KB) (PDFファイル: 101.5KB)
(大竹市リンク)(講習資料)小方1・2丁目北_ 自主防災組織 設立支援_防災講習会
組織編成(例)と規約
上記のダウンロード(自主防災組織の組織形態)(PDF:58.8KB) (PDFファイル: 58.8KB)
組織形態について
【内部組織型】
1 自治会の内部に防災部を設置する組織形態です。防災部の設置は、既存の部に「防災」の名称を追加する方法(例:防災・防犯部)と、新たに防災部を新設する方法があります。
2 防災業務は、防災部が主体となって実施します。
3 自治会規約の改正が必要です。
(補足)
・ 組織編制と規約は、最小限の改正で済みます。
・ 防災担当は業務量が多いので、部長のもとに複数の部員を配置する必要があります。
【重複型】
1 自治会と同じ編成・構成員のまま、別組織として設立する組織形態です。
2 防災業務は組織全体で実施します。
3 新たな規約作成が必要です。
(補足)
・ 防災業務を主体的に実施する担当部が設定されていないため、防災業務が会長や副会長など特定の役員に集中しやすいという弱点があります。特定の方の業務が集中しすぎないよう運用上の配慮が必要です。
【別組織型】
1 自治会と異なる編成・構成員で、別組織として設立する組織形態です。
2 構成員を長期固定化することもできます。
3 防災業務は、組織全体で実施、担当の細分化が可能です。
4 新たな規約作成が必要です。
(補足)
・ 構成員を長期固定化した場合、経験の蓄積による能力向上が期待できます。
上記のダウンロード(組織形態について)(PDF:60.6KB) (PDFファイル: 60.7KB)
規約サンプル(内部組織型)(WORD:369.8KB) (Wordファイル: 369.8KB)
規約サンプル(重複型)(WORD:254.2KB) (Wordファイル: 254.2KB)
規約サンプル(別組織型)は、下記の(リンク)設立マニュアル
(広島県リンク)自主防災の手引きをご覧ください。
設立にともなう提出書類
総会等で、設立決定後、速やかに以下の書類を提出してください。
1 自主防災組織設立報告書(下記リンクあり)
2 組織の規約
(様式)自主防災組織設立報告書(WORD:14.2KB) (Wordファイル: 14.3KB)
支給機材(設立時)と補助金
自主防災組織が利用可能な助成金や資機材支給の制度には、以下のものがあります。
1 大竹市自主防災資機材支給要綱(設立時に資機材の支給を受けることができる制度)
2 自主防災組織助成金について(防災訓練等のために上限2万円を毎年申請可能な制度)
3-1 (その他)コニュニティ助成金制度(宝くじを財源とする30~200万円の助成制度)
3-2 (その他)避難の呼びかけ体制 補助金制度(上限10万円/1回のみ可能な制度)
(リンク)設立マニュアル
更新日:2023年05月31日