在日米軍再編に関する本市の基本方針について(平成18 年12 月)

 寒冷の候市民の皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。

 平素から、市政につきまして、格別のご理解とご協力を賜り、厚くお礼を申し上げます。

 さて、この度、在日米軍再編に関しまして、大竹市長として一定の方向付けをいたしました。判断に至りました経緯と決意につきまして、12月22日の市議会本会議で次のように表明しましたので、市民の皆様にご報告いたします。  私は大竹市長に就任以来、在日米軍再編は我が大竹市にとって最重要の課題と受け止め、その方向性を探って参りました。原爆で大きな犠牲を出したこの大竹市。二度とあやまちを繰り返さないと誓い合いました私たち。自由と平和を求めつづける人間。そして求めつづけても紛争、戦争を繰り返す、悲しく弱い人間、理想・理念が高いほどその主張がまわりと摩擦を生む人間社会。国防は国の存続の根幹をなす事項であること。その現実の中で方向性を探ってまいりました。

 また、我が大竹市は今回の米軍再編問題では、国内で最大の影響を受ける地域になるとの認識のもと、取り組みを行ってまいりました。

 また、市民の代表として、主義主張にとらわれることなく、幅広く市民の皆様のご意見を聞かせていただいたうえで、最終的には市民の皆様の思いを踏まえて方向付けをする取り組みをしてまいりました。

 そのため、米軍再編問題が市民生活に及ぼす影響などについて、市民の皆様に十分理解していただき、そのうえでご意見をいただきたいと考え、最大の影響を受ける阿多田地区で2回、総合市民会館で1回の住民説明会を開催し、ご意見をいただいたところです。また、大竹市自治会連合会のほか様々な団体の方々からもご意見を拝聴すべく、説明会を開催し、ご意見を承ったところです。

 これらの住民説明会や各種団体の方々との説明会では、さまざまなご意見をいただいておりますが、我が国の国防上の観点を踏まえ、閣議決定された現時点においては、これに反するような非現実的な対応をするのでなく、大竹市のために、これを容認し負担軽減や地域振興策について、国に働きかけをするべきではないかとの現実的な対応を求める意見が多数を占めていると受け止めさせていただきました。

 また、これら説明会の進行と並行して、去る11月下旬と12月初めに、久間防衛庁長官、北原防衛施設庁長官にお会いし、米軍再編問題についての考えを直接承りました。そのなかでは、国は今回の米軍再編については、不退転の決意であるとの明確なご回答をいただきました。また、併せて、自衛隊や米軍が市民の生命、財産を守る役割を担っていること、今回の米軍再編問題について、国としてあたりまえのことでありますが、容認がないところ、理解のないところには、安心安全にかかわる要望、あるいは地域振興策、周辺市町村への財政支援等についても、具体的な協議になりえないという厳しい国の姿勢を確認いたしました。

 これらのことを受けまして、私は、大竹市として、米軍再編問題について、一定の方向を出す時期にあると判断いたしました。

 市民の安心安全を確保すること、担保することは私の最大の仕事であります。

 そのための施策を実施することは、私の最大の務めであると思っております。

 市民の安心安全を確保するため、また担保するための施策を実施するため、この度の在日米軍再編を受け入れることとしました。

 これからは、市民の皆様の思いを十分に受け止め、市民の皆様のための具体的施策、あるいは大竹市のための具体的施策を実現する取り組みに、全力を傾注していきたいいと思いますので、市民の皆様には今回の判断につきましてご理解をお願い申し上げます。 平成18年12月28日                      大竹市長 入山 欣郎

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更新日:2016年03月01日